マーケティングのパフォーマンスを可視化するためのダッシュボードを設計する。

リード・商談獲得支援のマーケティングツールを提供するSmartApproachです。今回は、CRM/MAツールの運用においてマーケティングのパフォーマンスを可視化するために設計すべきダッシュボードのおすすめをまとめました。

なぜ必要なのか？

CRM/MAツールは自然とデータ取得ができるため、日々のマーケティング活動や、キャンペーン・施策別の効果測定など時間軸と絡めたデータを蓄積しやすいです。MRR（月次の継続収益）、CAC（顧客獲得コスト）、チャーンレート（解約率）など事業全体のKPIからもう一段落とし込んで、マーケティング関連のKPIを可視化することで、日々のマーケティング施策の細やかな改善につながるため、これらのダッシュボードを整備することは重要です。

何をするのか？

今回は、CRM/MAツール内のダッシュボード機能で実現可能なレポート（図表、グラフ）を中心に構成しました。
ダッシュボードを作成したいけど、どんなレポートがあると良いのか悩ましい場合に参考にしてみてください。

[月次推移レポート]

●成約数、成約金額の推移レポート
●新規リード数、MQL、SQL、商談数の推移レポート
●ウェブサイトの訪問およびエンゲージメントレポート
●メールマーケティングの配信解除件数

月次推移レポートは、月別に数値の変化を確認すべき指標のレポートです。各月の成約数と成約金額は売上に直結しますので、もちろん重要ですが、未来の売上につながる新規リード数、MQL数、SQL数、商談数も重要です。MQLとは、Marketing Qualified Leadsのことで、ここではナーチャリングにおいて高いエンゲージメントを構築できているリード（検討度の高いコンテンツを閲覧してくれているリード）と定義します。SQLとはSales Qualified Leadsのことで、ここでは商談化見込みの高いリード（ホットリード、有望リード）と定義します。商談数はセールスが実際に営業を行っている案件の数です。マーケティングは新規リードを獲得し、ナーチャリングによって商談化につながるSQLを供給することが主な役割です。そのため、獲得したリードが商談化、成約につながっているのかを把握することはとても重要です。また、ナーチャリングにおいて重要なウェブサイト上でのコミュニケーション、メール等でのコミュニケーションがお客様に刺さっているのか、受け入れられているのかも大切な指標です。

[通年表示レポート]

●ソース別のリード数、MQL数、SQL数内訳レポート
●ソース別の成約内訳レポート
●ライフサイクルステージごとのリード数、転換率レポート
●メールマーケティングの開封率、コンテンツ閲覧率
●コンテンツページ別のアクセス数
●成約理由内訳レポート
●失注理由内訳レポート

通年表示レポートは、通年での累計ないし平均値をチェックして、現状把握ができる指標のレポートです。ソース別の成約内訳レポートは、流入経路（Google広告経由、展示会経由、オーガニック検索など）ごとにどのくらい成約につながっているのか傾向を知るためのレポートです。マーケティングがリード獲得手法への予算配分を考える上で有効です。また、ライフサイクルステージ（リード→MQL→SQL→商談）ごとの転換率は、どのくらいの割合で次のステージに進むのか、進むのにどのくらいの時間がかかるのかが把握できると、いつまでに何件の新規リードを獲得する必要があるということが分かるようになります。成約理由や失注理由は、自社サービス、プロダクトの強み、弱みを把握することに有効です。マーケティングの場合は、クリエイティブやブランディングを考える際にこれらの情報が活用できます。
メールマーケティングやコンテンツページに関する情報も今後のクリエイティブ、ブランディングをどの方向に寄せていくべきかの指針となります。

[当月レポート]

●成約数、成約金額の目標管理レポート
●各広告施策のパフォーマンスレポート（表示回数、クリック数、コンバージョン数）
●メールマーケティングのパフォーマンスレポート（メール数、開封率、コンテンツ閲覧数）
●ソース別のウェブサイト流入数、コンバージョン数

当月レポートは、その月の新規リード獲得数やナーチャリング施策数を把握するための指標のレポートです。特にリード獲得手法別のパフォーマンスは、外部要因で急に数値が悪化することも多いため、こまめな確認と調整が必要です。メールマーケティングについてもナーチャリングはすぐには結果に出ないため後回しになりがちですが、継続的に施策を積み上げていく必要があるため、パフォーマンスのチェックは大切です。

まとめ

CRMツールやMAツールを使うと、上記のようにマーケティングのKPIを可視化したダッシュボードを簡単に実現できます。マーケティングのダッシュボードを作成できていない場合はぜひ試してみてください。
SmartApproachは、データ分析によってリード、商談獲得を支援するツールです。具体的な設定や運用方法でお困りの場合は、ぜひご相談ください。