【海外の不動産スタートアップの紹介】オフィスなどの成約事例をデータベース化するcompstak
CompStakは、商業不動産データを一元化したプラットフォームを提供しています。このプラットフォームは、タイムリーで、アナリストによってレビューされた商業リースの比較データ、売却比較データ、物件詳細を提供します。
1compstakのサービス内容について
CompStakは、商業不動産データを一元化したプラットフォームを提供しています。このプラットフォームは、タイムリーで、アナリストによってレビューされた商業リースの比較データ、売却比較データ、物件詳細を提供します。CompStakは、取引を行っている専門家からリースと売却の比較データを収集し、品質をチェックしています。これにより、ユーザーは有意義なネットワーキング、正確な分析、ビジネスのクロージングに集中することができます。
CompStakのデータは、商業ブローカーと評価会社の検証済みで活動的な専門家からクラウドソーシングされています。また、リースと売却の比較データの信頼性を保証するために、不動産データ専門家のチームがいます。さらに、洗練されたマッピングツールからカスタムレポートまで、CompStakのプラットフォームは商業不動産(CRE)のインテリジェンスを手の届く範囲に置いています。
CompStakは、最も信頼性の高い、完全なリース比較データと売却比較データを即座に提供します。これには、開始レンタル、フリーレント&TI、レンタルエスカレーション、平方フィート数、テナント業界、有効期限、実行日、通りの住所、占有フロアなど、最大79の詳細が含まれます。
2compstakの直近の業績と資金調達状況について
CompStakの直近の業績は、2021年が$5 million、2022年が$6.7 million、2023年が$8.4 millionと、成長は緩やかです。また、従業員数は155名と、売上規模に比べて多いです。これは、データ収集とデータベースへの入力にコールセンタースタッフなどの人手が必要だからと考えられます。商用不動産の売買プラットフォームを展開するCost
CompStakは、2021年にシリーズCラウンドで$50 millionの資金調達を行いました。その時価総額は$200~300 millionと推定されています。日本では、三井不動産がグローバル・ブレイン株式会社が運営する31VENTURESを通してこのラウンドに参加しました。
CompStakは、商業不動産における賃貸成約事例(リースコンプ)の収集について、未だ同業者間で電話のやり取りをするといったオフラインの非効率な方法が主流であり、情報の透明性、正確性が不足している課題を抱えていました。そのため、CompStakは情報流通の透明性と正確性を向上させるために、商業不動産における賃貸成約事例、データベースを提供しています。仲介業者などが賃貸成約事例をシェアすると他社事例が無料で閲覧できる仕組みにより、400万件もの成約情報提供を可能にするデータベースを構築しました。今後は、売買成約情報、建物情報、分析機能等の拡充により、さらなるサービス強化を目指していきます。
3compstakから学べること
次に、日本でも類似のサービスを展開するスタートアップ、estieについて調査します。
日本のスタートアップ、estieは、オフィス賃貸業務の効率化を目指すプラットフォームを提供しています。全国8万棟の基礎物件情報、約10,000件の空室情報、東京・神奈川・大阪・愛知の主要エリアのテナント情報など、必要なすべての情報が揃う業界最大級のオフィスデータ分析基盤を提供しています。また、AIアルゴリズムによる推定賃料や将来供給情報なども提供しており、オフィス賃貸業務の圧倒的な効率化を実現しています。
不動産業界は、情報がブラックボックス化されていることが多く、そのために市場の透明性が低いという課題がありました。しかし、CompStakやestieのようなスタートアップの登場により、これらの情報がデータベース化され、市場の透明性が向上してきています。これにより、不動産業界はより効率的で公正な市場へと変化していくことが期待されます。
以上が、CompStakとestieの紹介と、これらのスタートアップから学べることについての記事となります。不動産業界の進化を見守りつつ、これらのスタートアップから学ぶことで、新たなビジネスチャンスを見つけることができるでしょう。