1KEホールディングスについて
KEホールディングスは、中国の不動産仲介プラットフォーム運営最大手の企業です。同社は、貝殻找房(BEKE)というオンライン不動産取引プラットフォームを運営しており、売り手と買い手、借主と家主の取引を仲介しています。同社は、住宅売買の仲介手数料やコミッション、関連サービスなどから収益を得ています。同社は2018年にLianjiaからスピンオフし、2019年に同領域国内シェア第1位になりました。同社のVisionは3億世帯に総合的に信頼される住宅サービスを提供することを目指しています。同社は2020年に上場しました。
2BEKEについて
BEKE(貝殻找房)は、一定期間内に売却を成立させることを条件に住宅オーナーから物件情報を独占的に取得する仕組みで多くの物件を確保。中国国内で50%以上の市場シェアを獲得しています。
テンセント、ソフトバンクビジョンファンド、セコイアキャピタルなど名だたる投資会社からの調達を受け、2020年8月には創業から3年でNY証券取引市場への新規上場を果たしました。
業績面では、2019年の取扱高は前年比84.5%増の2兆1,277億元(約32兆円)で、1社の取扱額で日本の不動産市場46.5兆円へに迫る勢いがあります。
dealroom.coによると、直近の時価総額は134億ドルで、2022年の売上は607億ドルです。但し、投資先行のためかまだ赤字の状態のようです。
3BEKEが短期間で急成長している理由
不動産のマッチングには、どれだけ多くの物件情報を集めることができるかが鍵になりますが、その中で貝殻找房が最大の物件情報網を構築できた理由の一つがエージェント・コーポレーション・ネットワーク(ACN)という仕組みです。
不動産エージェントやオフライン店舗が持つ物件情報を登録、公開すると、他社が公開する物件情報へのアクセス、取引ができるようにすることで、物件情報を集める仕組みです。アメリカの不動産データベース(MLS)が参考にされています。
2020年6月時点での会員不動産店舗数は4万2,247店舗、エージェント数は45万6,047事業者(2019年末比27.5%増)と言われています。
また、多くの物件をマッチングさせるためにWeChatを活用したマーケティングにも注力し、多くの物件購入希望者を集客できていることもポイントです。